2011.10.12
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【イルミナ】 シーケンスメールマガジン vol. 35 |
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間野先生インタビュー(日本語版) 
RNAシーケンスを始めよう
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「RNA-Seq実験ノート」東京大学 鈴木穣先生
October 2011 今月のトピック
癌と次世代シーケンサー
今月のピックアップ論文
■沖縄生息サンゴのゲノム配列解読
■ES細胞における5-hydroxyメチル化シトシンの全ゲノムマッピング
■第7次コレラ世界流行はどこから始まったか
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癌と次世代シーケンサー
10/3-5まで名古屋で行われた癌学会に参加しました。治験報告もあった肺癌のEML4-ALKセッションから始まり、次世代シーケンサーによる癌変異の探索、そして連日セッションが続いたエピゲノムなど、毎日聴講に忙しい日々でした。
次世代シーケンサーで癌の解明を行う研究は確実に増えてきています。全ゲノムを解析している理化学研究所や国立がん研究センターの発表ではすでに10名以上の解析を行っていたり、全エクソンあるいはターゲット領域シーケンスに至っては、東大や国立がん研究センター東病院では数十から100を超えるサンプルを対象に研究を進めている発表がありました。
「次世代シーケンサーは、癌に対する答えを見つけたわけではない。むしろ、言及しなくてはならないもっと多くの事象を明らかにしているのだ。」というある研究者の言葉が印象に残った学会でした。
さて、今回は最近発表された癌関連の論文をご紹介します。
骨髄異形成症候群MDSにおける変異はスプライス機構に影響
東京大学小川先生のグループがNatureに発表した論文で、癌学会でも詳細をご講演されていました。29 検体の全エクソン解析を実施、合計で268個の変異を検出。このうち12遺伝子は複数症例で変異が観察されており、うち4遺伝子は今回の解析で新規に発見した遺伝子でした。これらはRNAスプライシングに関与しています。
追加実験で他の血液癌を含む582症例を解析したところRNAスプライシング因子の異常はMDSに特徴的であることが判明。該当遺伝子の変異体を細胞に発現させてRNA-Seqを行ったら、mRNAレベルでイントロンからの発現がみられ、スプライス異常を起こしていることがわかりました。世界で初めてMDSの原因遺伝子を究明した研究です。
製薬会社における胃癌研究
グラクソスミスクライン(GSK)からの論文では、ロシアとベトナムの胃癌の患者さん44名を対象に、SNPアレイ、遺伝子発現アレイ、そして384遺伝子のターゲットシーケンスを実施。網羅性より個々の領域の深度を優先させるために、384遺伝子にフォーカスして解析。アレイの結果、コピー数増加と過剰発現がみられた遺伝子は転写制御とDNA修復に関わるものが有意群としてわかり、シーケンス結果からSIFTアルゴリズムでさらにタンパク質機能に影響を与えていると予測できた変異が約1500あったと報告しています。
結腸直腸腺癌における融合遺伝子
Dana Farborのグループが9名の全ゲノムシーケンス解析を行い融合遺伝子VTI1A-TCF7L2を検出。癌あたり75の体細胞性染色体再編成がみられ、うち11はフレーム内の融合タンパクをもたらすものでした。TCF7L2はTCF4は転写因子をコードしており、β-カテニンと作用して癌増殖を制御するといわれていますが、融合遺伝子にはこの結合ドメインが欠けていることが判明しました。
今月のピックアップ論文
沖縄に生息するサンゴ(コユビミドリイシ)全ゲノムを解読
OIST(沖縄科学技術研究基盤整備機構)佐藤先生グループによる論文で、GAIIxと454で合計151xで配列解読。コンティグN50が10.7kb, スキャフォールドN50は191.5kbpでアセンブル合計は419Mb、約2.3万の遺伝子を予測。必須アミノ酸システインを合成するための酵素Cbsがゲノムでは確認できず、共生生物への依存を示唆。一方で紫外線吸収物質は合成でき、共生生物には依存していないことがわかった。
ES細胞における5-hydroxyメチル化シトシンの全ゲノムマッピング
次世代シーケンサーで5-hydroxyメチル化シトシンをマッピングする手法の考察。5hmCにグルコース分子を付加するGLIB手法と、重亜硫酸ナトリウムで5hmCを変換したCMSを認識する酵素を用いるCMS法を行い、次世代シーケンサーで解析。
第7次コレラ世界流行はどこから始まったか
これまで7回のコレラ流行(近年のハイチとジンバブエを含む)が報告されている。O1とO139の株が真性コレラをおこすと考えられているが、現在の第7次世界流行はO1のなかでもEl Torタイプといわれている。これまで分離した154株を次世代シーケンサーを使い全ゲノム解析したところ、現在の流行は950年代のベンガル湾から始まっていることがわかった。
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